Sourcegraph Cody Enterpriseは、企業のコードベース(社内のソースコード全体)を文脈として使いながら、コードの理解や作成を支援するAIコーディングアシスタントです。複数のリポジトリ(ソースコードの保管場所)を横断して扱いたいチームや、AIモデルへの接続方法、利用者の権限などを組織でまとめて管理したい場合に検討しやすい製品です。
現在は、個人向けのCody FreeやProを前提とした製品ではなく、Sourcegraph Enterpriseの一部として導入します。個人が気軽に試すサービスというより、既存のコード資産をチームで扱うための企業向けの選択肢と捉えると、位置づけをつかみやすくなります。
Cody Enterpriseは、Sourcegraphのコードインテリジェンスを利用するAIコーディングアシスタントです。コードインテリジェンスとは、個々のファイルだけでなく、リポジトリやシンボル(関数名や変数名など)の関係も手がかりにしてコードを把握する仕組みのことです。
大きな特徴は、複数のリポジトリをまたぐコードの文脈を、チャットやコード補完に使えることです。たとえば、ひとつの機能が複数のリポジトリに分かれている環境では、目の前のファイルだけを読む支援よりも、関連するコードを広く踏まえた回答がほしい場面があります。Cody Enterpriseは、こうした企業内のコード資産を文脈として活用することに重点を置いています。
チャットでは、リポジトリ、ファイル、シンボルなどを文脈にしてコードについて質問できます。複数リポジトリの文脈も扱えるため、ひとつのファイルだけでは追いにくい処理を調べる用途にも向きます。
ただし、回答に使われる文脈がどの経路で処理されるかは、Cloudかself-hosted(自社環境での運用)か、Cody Gatewayを使うか、BYOKを使うかによって異なります。Cody Gatewayはモデルとの接続を仲介する仕組みで、BYOKは組織側でモデル提供元への接続を用意する選択肢です。機密性の高いコードを扱う場合は、機能だけでなく、この経路も導入前に確認する必要があります。
Codyは、IDE(開発用エディタ)の中でコードの生成や編集を支援します。利用画面はVS CodeやJetBrains IDEのほか、Sourcegraph Webにも用意されており、そこから組織のEnterprise instanceへ接続します。
ここで大切なのは、利用画面と運用場所を分けて考えることです。VS Codeを使うことが、そのまま「ローカルだけで処理される」ことを意味するわけではありません。後述するCloudかself-hostedかという選択は、IDEの選択とは別の話です。
また、Codyがコードの変更を支援しても、変更後のコミットやプルリクエストは、利用者が普段使っているバージョン管理の流れで扱います。AIに変更を任せきる仕組みではなく、既存の開発手順に組み込む製品と考えると分かりやすいでしょう。
Sourcegraph Enterpriseは、提供元が管理するSourcegraph Cloudと、自社環境で運用するself-hostedから選べます。運用を任せたいのか、自社側で配備を管理したいのかによって、検討する形が変わります。
利用するAIモデルについては、Sourcegraph Model Providerまたは外部のLLM providerを選択できます。BYOKにはself-hosted instanceなどの条件があるため、希望するモデルと配備形態を別々に決めるのではなく、組み合わせで確認する必要があります。
組織の管理者は、Codyへのアクセス、トークンの有効期限、モデル提供元などを、Sourcegraph Enterpriseの設定で管理します。チーム内で利用者を管理したい場合や、モデル接続の方針を統一したい場合には、この管理機能が判断材料になります。
Sourcegraph Enterpriseの料金は16,000 USDからと公開されており、チーム規模によって変わります。契約には、Codyを含むAI機能のクレジットが含まれます。
AIクレジットは利用者ごとに含まれ、組織全体でまとめて利用できます。月ごとに失効せず、契約更新時に繰り越される仕組みです。割り当てを超える場合は、追加クレジットや契約変更についてアカウント担当者へ確認する形になります。そのため、公開されている開始価格だけで総額が決まるわけではありません。
注意
注意: 料金、クレジット、利用上限、利用できるモデル、提供地域は変わる可能性があります。2026年7月18日時点では、日本向けの公開円建てCody価格は確認されていません。契約前に対象市場の条件と見積もりを確認してください。
Cody Enterpriseが候補になりやすいのは、複数のリポジトリをまたいでコードを理解したい組織です。特に、開発者ごとにAIツールを個別導入するのではなく、アクセス権やモデル提供元を管理者が統一したい場合に、この製品の特徴が生きます。
Cloudとself-hostedを選べることも重要な点です。自社環境での配備が必要ならself-hostedを検討でき、提供元が管理するサービスを使いたいならCloudが候補になります。ただし、コード文脈の処理経路や利用できるモデルの条件も連動するため、配備形態だけで決めないほうが安全です。
一方、個人向けの無料プランや月額プランを探している場合は、前提が合いません。終了したCody FreeやProの料金や機能を、そのまま現行のEnterprise向けCodyに当てはめないようにしましょう。
Q.個人向けの無料プランはある?
A.ありません。現行のCodyはSourcegraph Enterprise向けに提供されています。終了したCody FreeやProの条件を、現行のEnterprise契約に流用することはできません。
Q.VS Codeから使える?
A.使えます。VS Codeのほか、JetBrains IDEやSourcegraph WebからEnterprise instanceへ接続して利用します。ただし、利用画面と、Cloudかself-hostedかという運用形態は、別に確認してください。
Q.日本円の料金は公開されている?
A.2026年7月18日時点では、日本固有の公開円建てCody価格は確認されていません。Sourcegraph Enterpriseは16,000 USDからと公開されていますが、チーム規模やAIクレジットの条件を含む見積もりが必要です。
確認日: 2026-07-18(記載の各公式ページで確認。価格などは変わることがあります)
Sourcegraph-cody-enterprise